親を美化する?小さな子供が持つ高性能フィルター の話。

親子「あっ、ママ」と娘が言った。

雑誌に掲載されていた化粧品のモデルになっていた女性。
それは小雪さん。

しかも、化粧品宣伝用の写真なので、それはそれは美しい!
真顔で言う娘は当時3歳くらい。

「まじ?娘には私はこんな風に見えてるの?」
化粧もせず、うちの中でテーシャツとジーンズ姿なのに。

子供に映る親の姿

これは自慢するしかない!!と

後日、友人達に、

「娘が、小雪さん指差して、あっママだって〜!どうよ」

当然、友人達大笑い!

「はっきり言うけど、髪が長いとこ以外似てない!」と断言された。

すると、友人の一人が、
「そういえば、私の娘も、観月ありさ指さして、ママって言った事あったよ」

「あーそう言えば、織田裕二見てパパっていってたな〜」 と続々でてくる。

正直、どこから見ても観月ありささんでも、織田裕二さんでもない二人。

そんな話をしていて、わかったのは、
どうやら、子供達の目に映っている親は、相当美化されていると言う事。

あの親を見上げる時の、キラキラした目、
一生懸命抱きつく手。
ずっと目で追う姿。

まるで付き合いはじめのカップルのように、
その全てが素敵に見えている(に違いない)

いったいいくつまでこの現象が続いていたのかはわからないけど、
小さい子供達の目には、親を100倍素敵に見せる高性能フィルターが存在している。

18歳の子供のフィルターは?

すでに18歳になった娘の目には
わたしが小雪さんに映る事はないとわかりつつ、

「ねぇねぇ、私って誰に似てると思う?」と質問。

「えー、なにー、うーん、そうだなー

あーっ あれあれ!

ハチドリ!

ハチドリに似てる。騒がしいから」

「……」

娘の目に映る私は、
すでに人間ですらない。