母親のすごいところって、
「忘れる力」だと思う。
親子なら、全く傷つけたことがないなんて人はいないでしょう。
言ったか言わないかは別として「うるせ~な、ばばあ」「うざい」という悪態を始め、
外で食べてきたからと
作ったご飯を食べなくても
連絡なしで遅く帰り、
心配したと言われても謝らず、
脱いだ服が見当たらなければ、
洗濯してないと言っては腹を立て、
作ってくれたお弁当も
気分で残し、
お願い事も「あれ」とか、「それ」とか主語も伝えず、わからなければイライラしたり、
無視して、
バカにして、
軽くあしらっても
母親は「冗談じゃないわよ」と
怒りながらも
そんな態度はつい忘れ、
尚も、いつも気にして、子供の幸せを願ってる。
「忘れる力」は「許す力」
それは「愛の力」。
日常で、あたりまえに
母親がしていること全てが愛情表現。
これが、時に子供にはうざく、重く感じることもあるでしょう。
そして、大人になってもまだ、
母親に対して、自分の望む愛情は違うといっては、
こうしてほしかった
こう言ってほしかったと
思ってしまう。
自分の人生がうまくいかない時も、時に親のせいにしたりして。
でも、いつか気づく。
母親のさりげなくあたりまえに
してくれていたことこそが愛情だと。
他人にしたら、関係が崩れるであろう態度も、いかに許されてきたかを。
全てが当たり前でなかったと気づけたとき、人は変わる。
周りにいる人達に
真の感謝ができるようになり、
そして、自身にも「忘れる力」が備わるのだと思う。
「忘れる力」は「自分を生きていく力」となり進む力を与えてくれる。
してきたこと。
されたことにとどまらず、
したいからした。
そんな母のような生き方。
私はいつになったらできるのだろう。
実家に帰るバスの中で、そんなことを考えた一日。