はあちゅうこと伊藤 春香さんの「半径5メートルの野望」を読んで

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元広告代理店電通社員、その後トレンダーズを経て現在はフリー。作家であり、ブロガーの「はあちゅう」さんの7作目となる「半径5メートルの野望」。

本の中に出てくる言葉は、行動しない人の考え方とその結果を単刀直入に述べていると思う。

もともとそれに見合う努力もしていないくせに、自分の人生への期待値が高すぎる
不満だらけの努力知らず!

鋭くストレートな言葉だけど、私はまったく棘を感じない。
それだけの、経験と努力をしてきているはあちゅうさんの言葉だからだと思う。

さすがに「待っていれば、いつかドラマチックなことが私の人生に起こるはず」などとは思っていないけれど、何も行動に移さず、なぜ私はその一歩が踏み出せないんだろうと考えている自分は、ありもしない奇跡を待っているのと同じだなと思った。

中でも、一番心に残った言葉は、ある大学生の質問。

「夢に向かって頑張りたいけど、なかなか頑張れません。どうしたらいいですか?」

この質問にはあちゅうさんは、
「たぶんそのまま『頑張りたいけど頑張れないな!』と思い続ける人生で終わると思います」

そのまま思い続ける人生で終わると思います

この文章を読んで、

「あーーー、もう本当にそうの通りだよ~」
と、頭を掻きむしりたくなった。

最近、周りに行動を起こし変わって行く人達を見る機会が沢山あり、
その人達がいかに努力しているかを垣間見ると、

自分が、いままで、人に言ってきた意見が、いかに的外れで、軽率だったかがわかってくる。

私も、恥ずかしながら、偉そーに人の行動に意見していた。
自分はちっさい枠の安全な場所から、一歩踏み出そうとしている人に、「甘いねー」と言っている人間だった。

さすがに、ネットに悪口を書き込んだり、けなしたりはしないけど、
人の行動にばかりに意識を向けて、自分の内側から目を反らすことに一生懸命だった。

本当は自分の弱さに正面からぶつかって傷つくのが怖いだけ

はあちゅうさんの言う通り。

でも、私はやっとそれを認められるようになってきた。

10が夢のゴール地点なら、自分の愚かさを認められなかったマイナスの場所から、今やっと、0のスタート地点に向かおうとしている。

だから、はあちゅうさんの言葉は、素直に最もだと思える。

0地点に向かう私の頭上から「ググれカス」「不満だらけの努力知らず」「0なんて言ってないでさっさと何か行動しろ」と愛情あるはんちゅうさんの言葉が聞こえてきそうだ。

初めて見るはあちゅうさんの印象

立花岳志さんと大塚彩子さん主催のツナゲルアカデミーで、直接「はあちゅう」さんの話を聞くことができた。

初めてみる印象は、とにかく人前に出るのが得意そうには見えなかった。

それでも、立花さんから投げられる質問に対して、
オブラートに包むことのない率直な言葉が、気持ちいい。

ある女性が、
はあちゅうさんの言葉はすごくわかりやすいのですが、何か意識していることはありますか?と聞くと、

とにかく語彙を増やす努力をしています。
今日もこの講演までに3冊の本を読んできていますし、普段から類似辞典などで、違う言い回しを調べるようにしています。

28歳にして圧倒的な読書量、行動力、日々の仕事も、依頼者からの期待を理解し、それに対して手を抜く事なくこなしていく。

周りから聞こえてくる誹謗中傷に、傷つきながらも、それをエネルギーに変えて、
こんなにも自分の人生を大切にしている女性は中々いない。

そんな彼女の言う「半径5メートルの野望」とは何なのか。
この表現がどんな意味を持つのか、

日々の生活に流されていると感じている人には是非読んでみてほしい本です。