【岡部明美さんの個人セッション2】お父さんの仕事好きですか?自分のこと好きですか?


岡部明美さん(あけみちゃん)の個人セッション
前回のセッション報告に続き、
二つ目の課題。

これも、頭では理解しつつ、
どうしても拭えなかった考え方。

私には誇れるものなどなにもない。

この考え方は
父への思いに繋がっている。

私が欲しても得られないもの。

でも、その欲していたものが
とても虚しいものだったと気付いたセッション。

求めていたもの

人の人生を3つの要素で考える
being(在り方)
doing(行動)
having(所有物)

最近よく聞く言葉でもあり、LPLでも学んで来ている。
この言葉のそれぞれの意味は、

Being
心と体と魂が有機的に繋がっている
ありのままの自分の「在り方」「生き方」そのもの。

Doing
その人の行動・行為
仕事への姿勢だったり、人との付き合い方だったり

そして、Having
資産や地位、名誉、容姿、成績、肩書き、
学歴、財産、家柄、車やブランド物等の持ち物

この3つは、密接に繋がり、
補いあっているように見えて、実は違う。

人と人との繋がりが最も強力で、
人生に充足感を与えてくれるもの
それはBeing(自分の在り方)であるということ。

私の「私には誇れるものなどなにもない」
という感情は、

行動(Doing)してきたつもりなのに、
人に自慢できる所有物(Having)すらなく、
私自身(Being)の自信につながるものも見当たらない。

自分に自信を持つために、
強力に欲していたもの。

それは、Having。

私の父の姿

私が記憶する若き頃の父の姿。

疲れたという言葉、弱音も吐いたことがない
仕事を休んだ事も、寝坊したこともない
家でダラダラ過ごしたこともなく、
年に数回の休みの日も、畑を耕しているか、何かしている。
風邪で寝込んだこともなく、医者にも行かない。

そして、仕事をやめるその日まで、
父の身体にぜい肉がついてるのを見たことがない

父には「後で」という概念がない。
思いついたこと、やらなければならないことは、
頭より体が先に動く。

その、強靭的な体力と精神力で、休むことなく働き、
私達家族を引っ張ってきた。

父は67歳まで現役で働き、
同じ仕事についた兄に「もう、俺に任せろ」と言われるまで続けた。

父の仕事は、土木業の親方だった。

父の天職

「仕事は楽しいぞ。この仕事は俺の天職だ」
風に吹かれながら、太陽の下で汗を流して働く。
疲れたら、一服して、これほど楽しい仕事はない。

「天職」という言葉を父はよく使った。

仲間からの信頼も厚く、
仕事が途切れる事は一度もなかった父は、
やはり、この仕事が天職だったのだと思う。

組織に入り誰かの命令下で働くなど、父には出来そうにない。

自然が好きで、体力があって、自由が好き。
当時、この仕事以外進む道がなかったとしても、
やはり、この仕事が父そのもの。
他の仕事をしている姿など私には想像できない。

友達から言われた一言

小学生の頃、

父は強くてカッコいい。
自慢の父だったはずなのに、

ある友達から言われた言葉に、ショックを受けた。

含笑いをしながら「あなたのお父さん土木業だよね」と。

どうゆう意味で言われたのかわからなかったけど、
いい意味でない事だけはわかった。

家に帰って、
「お母さん、お父さんのやっている仕事は恥ずかしい仕事なの?」
と聞くと、

「そんなことはない!お父さんの仕事は立派な仕事よ」

そう言われたけど、

友達のあの時の顔が、忘れられなくて、
それからは、あまり父の仕事について口にしなくなった。

忘れていたはずの思い出

20代の頃、私は大恋愛をした。

結婚話が進んでいったある日、

彼のご両親から、私の履歴書の要求と、
父の仕事の件に触れて来た。

公務員の仕事を持つ彼のご両親から見たら、
父の仕事も、専門学校出の私の経歴も気になったらしい。

この要求は、小学校の時のあの日の記憶とリンクし、
また、心が苦しくなった。
父の仕事が、違うものだったらこんな扱いは受けないのに。

そんな自分勝手な思いだけが、膨らみ、

私自身の父への思いよりも、
友だちや、好きな人の物差しで、父を測るようになっていった。

私が求めていたもの

それはどんな思いなのか答えはとても単純。

お父さんの職業を言って「おー」って言われれば、
それだけで、自分の価値が上がるような気がしてた。

私はただ、自分をよく見せたかっただけ。
虚栄(みえ)以外の何物でもない。

そんな理由で、私は父の仕事を言いたくなかった。

一番の理由は、私の自信のなさにある。
理屈ではわかっていても、
素直に欲している自分がいることは誤魔化せない。

あけみちゃんにそのことを全て話した。

大切なもの

正枝ちゃん
貴方が欲しているいるのはHavingだよね。
それは外見を飾る装飾品に過ぎない。
その宝飾品に惹かれて集まる人達は
正枝ちゃんに何かあった時、助けてくれると思う?

「・・・思わない」

何も持っていない正枝ちゃん(being)でも
助けてくれる人は誰?

「・・・父」

その父は、正枝ちゃんにとって、
恥ずかしい存在なの?
そんなに言いたくない職業なの?

普段より強い口調で
その他にも、私が言って欲しかった言葉を投げかけてくれた。

涙が溢れて止まらない。
それは、私が、いつも自問していた言葉。
わかっていても、拭えなかった思いは、
こうして、人に言われて、やっと腑に落ちる。

「恥ずかしくなんてない。
本当は自慢の父なんです。

父は人を絶対に裏切らない。
頼ってきた人は決して見捨てない。
そうゆうところを何度も見てきた。

その父の職業を恥ずかしいと思う
私こそが恥ずかしい。

そして、この父の娘である
私がダメなわけがない」

取り戻すもの

正枝ちゃんのいいところ(being)って何だと思う?

散々自信がないって言ってたくせに、
この質問をされたら、
これが意外に出てくる。

あれも、これも、、、と、

あけみちゃん、途中で笑い出して、
紙一枚の中に書ききれないよって。

ないものばかりに、目がとられ、
自分の中心にある価値を認められなかった。

今までの私は、重要度を10で振り分けたら

being 1
doing 4
having 5
だったのかも。

しかも、重要視しているhavingは実質ほとんど持っていない。

私の在り方に自信が持てないから、
他のもので補おうとした。

欲しても得られない物にしがみつき、
私自身の価値を見ていない状態。

これじゃ、自信などつく訳がない。

私、アホだね(笑)

自慢の父

今年で、85歳になる父は、
やっぱり、私達兄弟の自慢。

今私は、この父から、
最高の贈り物をもらっている事に気付いている。

私は、仕事を嫌だと思ったことがない。
多分、父が言っていた「仕事は楽しいぞ」

この言葉が私の中に刷り込まれている。

仕事は楽しいぞ。

そういいながら、15歳から52年間続けていた仕事。

日本地図には父のして来た仕事が沢山残っている。
それだけでも、私の父ってすごい。

それに、本当に働いてる時の父はカッコよかった。
誰よりもね。

私はこれから、私の在り方を大切に生きていく。

お父さん、本当にごめんね。
そして、心からのありがとうを贈りたい。

アナテース岡部明美WEB
あけみちゃんの個人セッション

「私の好きな父の写真↓」